象々の素敵な日記 古本屋の日記

古本屋の日記

よし。

わたしは何に怒ってフルカワに説教じみた事を云っているのかというと、ほんとうは、なににも怒っていないし、腹立ちもないし、非難がましいことも思わないし、...

古本屋の日記 2012年5月11日

何所とも知れぬ場所へ、転進する。

先輩の、事務所の片付け。何回目の、転進であろうか。負けそうな旧日本軍が、退却、撤退、という言葉を使うのを嫌って便利使いしていた言葉、転進。我が軍は、...

古本屋の日記 2012年5月10日

象の像。

象の置物はいくらで買取っていただけますか?というお問い合わせに、見てみないとわかりませんが、象の置物は、ほとんどの場合買取る事ができません、とお答え...

古本屋の日記 2012年5月9日

悪もよし。

正しくないとされるものごとはいったい、だれが正しくないと云うのでありましょうか?生きる事を規制する言語の、その由来は、何所にあるのでしょうか?正しい...

古本屋の日記 2012年5月8日

久々に。

毎日毎日電話が掛かって来るのを無視しつづけていたフルカワと、久しぶりに飲む。立ち飲みとおばや。特に問題もなく、ゆるい口元を見ながら延々と話し続けるお...

古本屋の日記 2012年5月7日

ゴールデンな日々に、カール・マルクスを買う。

なにか、わからぬが、ばたばたとしているうちに、金の休みの日日(にちにち)が、終わってしまった。せわしなく働いたり、いろいろな約束に追われるというのも...

古本屋の日記 2012年5月6日

太宰治全集

お客様からお譲りいただいた太宰治全集が、市場に出してもそんなに売れないという事を知り、自分で、端から全部読んでみる事にする。読んだ事のある作品と、そ...

太宰治全集
古本屋の日記 2012年5月4日

追い散らされる。

不審な集団を見かけ見物しようとするも追い散らされる。納得がいかないので厚生君ともう一度その場所にいくともう誰もいなくなっていました。なんだか納得がい...

古本屋の日記 2012年5月3日

あなたは誰だろうか?

わたしは人に対して十分に優しい気持ちを持って接しているつもりであるし、一応、その心のままに人に優しく話しかけているつもりではありますが……。そのわた...

古本屋の日記 2012年5月2日

鏡に映る人。

母はわたしに似ていると思う。というより、わたしが母に似たのか。容姿、ではなく、その行動パターンが、とても似ている。母の心の動きが手に取るように読み取...

古本屋の日記 2012年5月1日

京都にて、酒井抱一を、買わず。

みやこめっせの古本市の搬入手伝い。ちょうど斜め向かいの美術館で酒井抱一展をやっていたので帰りに覗いてみる。いつも美術展に行くとそうなのですが、作品を...

古本屋の日記 2012年4月30日

満ち欠けについて。

欠けてるところを補いたいからかなあ。 ……。 あのさあ、お月様ってまんまるになるけど、一日だけだよ。 あとはずっと欠けてるんだよ。 欠けてる月もきれ...

古本屋の日記 2012年4月28日

ぐるぐる。

らせんらせんと二度つぶやいてこの休憩をやめてまた歩き出す果てしない螺旋階段をわたしはのぼっているのかはたしてこの果てないぐるぐるをわたしはくだってい...

古本屋の日記 2012年4月27日

マラルメを拾う。

古本墓場へ送られる書物を積んだカーゴの中から、汚れた、フランス装の、ステファヌ・マラルメの詩集を拾いあげる。もっと白い本であればよいのにと思いながら...

古本屋の日記 2012年4月26日

金曜クラブ。

金曜クラブ。午前一時半、帰宅。もう、長いのにも慣れてしまったのか、長時間にも関わらず、和気あいあい?とした雰囲気だと思うのは、わたしの、贔屓目の錯覚...

古本屋の日記 2012年4月25日

人間国宝 黒田辰秋〜我谷盆賛

江戸時代から作り続けられてきた素朴な木地盆の産地がダムの底に沈んだのを惜しみつつ、伝統の継承を温かく見守る、木工-漆藝家黒田辰秋の愛情溢れる一文。...

人間国宝 黒田辰秋〜我谷盆賛
古本屋の日記 2012年4月23日

不安。

たまには、日記を書かないというのもいいような気がしますね。書かないことによって書く、というか、なんというか、書かないことによって書くことが、際立つ、...

古本屋の日記 2012年4月21日

誰の所有でもない光について。

「萌の朱雀」は奈良県西吉野村で林業を営む家族の姿を描いた物語、ではなく、奈良県西吉野村の光で林業を営む(劇中では定かではないのですが)家族の姿をフィ...

古本屋の日記 2012年4月19日

冒険家になる。

スマートフォンのタッチパネルが割れてしまって使い物にならなくなったのでしかたなく家の近所のドコモショップへ行く。やけによく喋る女の子が担当になり、こ...

古本屋の日記 2012年4月18日

富士にはきゅうななしきがよく似合う

……昨日の続きです……。 しつこいです。 男子たるもの、一度は鋼鉄の戦車や軍艦に乗って戦場を駆け巡ることを空想したことがあるはずです。えっ、ない?う...

富士にはきゅうななしきがよく似合う
古本屋の日記 2012年4月17日