象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

よし。

わたしは何に怒ってフルカワに説教じみた事を云っているのかというと、ほんとうは、なににも怒っていないし、腹立ちもないし、非難がましいことも思わないし、なんだったらもっとやれという気持ちもあるけれど、ただただ、何となくつまらないから、今夜は怒ってみるのだという、そんな、小芝居的な、感じ。嘘怒り、というか、まあ、なんだな。人に怒るほどわたしは正しい人間ではないのです。で、今日は、二人でひっそりと、お好み焼き屋でかち割りワイン。あんまり、喋らないのは、いつものこと。ほんとうは、わしは、めっちゃ無口なんやで。うむ。時計を見つめる。ふん。テレビのニュースを見る。よし。今日の空を思い浮かべる。ああ。タイランドの焼けた道路を思い出す。よし。悪もよし、情けない人もよし、ハゲも、歯抜けもよし、どうしようもない人もよし、泣いてる人もよし、よしよし、ほんとうによし、全てよし。
古本屋の日記 2012年5月11日