象々の素敵な日記 古本屋の日記

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東郷青児展へ

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東郷青児の陶器のような絵肌に魅せられて

大阪、今日は一日中大降りの雨。

そらこんな日にわざわざ本屋など誰も来まい、とは思うものの、貴重な存在のお客様は数人いらっしゃるもの。

ありがたや、ありがたや、やっぱりお客様は神様じゃないかとしみじみ思う…

こんにちは、スタッフZです。

さて昨日わたくし、あべのハルカス美術館で現在開催中の「東郷青児展」へ行って参りました。

当店の貴重なお客様より、ありがたいことに招待状を頂戴いたしまして、これは絶対見逃してはならない展覧会、早速行って参りました。

入り口には東郷作品の大きな看板パネル。

これだけでもうっとりしてしまいます。

 

入り口にはこんな仕掛けが。

鏡のようになっていて、中を覗き込むと東郷作品が映ります。

 

こちらは「ヴァイオレット」という作品と一緒に写真を撮れるというコーナー。

最近の展覧会場には必ずと言って良いほど、インスタ映えを考えられたスポットがあります。

さすがにわたしは一緒には撮りません…

 

さて本題の展覧会の内容。

東郷青児が絵を描き始めた頃の初期作品から、1920年代 フランス・パリへ7年間留学していた頃の作品、日本に戻ってきてその才能を開花させ、画家として飛躍し、完成していった1960年代頃までの作品を中心に展示されています。

殆どが油彩作品の展示でしたが、水彩やタイル作品などもありました。

装幀家としても活躍した東郷青児ですので、携わった本や雑誌、絵葉書などの展示もあり。

隅々まで画家・東郷青児を堪能できるものでした。

 

東郷青児の油彩のなめらかで陶器のような絵肌は、どのように創られているのか、不思議なほど美しく、女性の表情を記号的に表現し、髪の色をほぼ白で描いている時代、1950年代〜1960年代の作品は、東郷の美人画の完成形を見た気がします。

そして、その白い髪は筆の刷毛目で美しくうねらせ、体の曲線は寸分の狂いもないフォルム。

指先が薄くピンクに色づいた透明感のある肌を見ていると、自然と溜め息がもれます。

 

素晴らしい東郷青児の作品を目の当たりにし興奮したのか、その後立ち寄ったA邸にて、買った図録やらを全部忘れて帰るという始末。

まあ、お酒も入っておりましたので、ご勘弁を。

 

東郷青児の作品は、当店にも

さて、東郷青児の作品は実は当店にもございます。

大事にしてきた秘蔵の品。

実は前々からお店に飾って、お客様には見て楽しんで頂いてはいるのですが、昨日の展覧会の興奮冷めやらぬ中、今日はここでご紹介いたします。

 

こちらの作品は、石川県金沢市にあった「白雲楼ホテル」という宿の揮毫帖に東郷が描いた作品

揮毫帖の用紙に描いておりますので、端にはパンチ穴も。

白雲楼ホテルは、石川県金沢市湯桶温泉にあった温泉ホテル。

戦後はGHQが保養施設で使用したりと、超豪華ホテルとしてかつては東洋一と言われた有名ホテルだったそうです。

こちら、参考までに。

白雲楼ホテルの年賀状です。

今は取り壊され、もう見る事はできなくなった建物ですが、沢山の著名人たちも利用していたようです。

作品のストーリーも面白く、このような品にはめったに巡り会えないでしょう。

こちらの作品は当ホームページ「象々の本棚」にもアップいたしました。

*東郷青児 水彩画はこちら*

直にご覧に成りたい方は、当店までご来店頂ければ店頭に展示中です。

皆様のお越しをお待ちしております!

 

東郷青児に関する買取は、古書 象々へご相談ください。

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東郷青児展へ
古本屋の日記 2018年3月8日