象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

発光する蓑虫。

我が家の古ぼけた高い天井からひょろろろろーと細い糸が垂れていてその先に小さな葉っぱのようなものがぶら下がっていたので一体なにかなあと思ってまじまじと見ているとそれはどうも生きているらしくかすかに生命の息づかい小さく糸をゆらす命の鼓動。わたしのような人間はもちろん何にもせんでただぶら下がっているだけの蓑虫に非常な愛着を感じるものなので、いずれなんかに変態するであろう極少数ミリのそやつを写真に収めて愛蔵しようとデジカメで撮影したのですが、どうしたもんか、フラッシュを焚かなければ暗いし小さいのでぼけぼけにぼやけ、光を浴びせれば浴びせたでなぜだかこのように発光してちっともあるがままの姿を写真に収める事が出来ません。はたしてこやつは蓑さんなのかなんなのか、しばらくしてもう一度その空間を見てみると前の蝶蝶のようにそこにはなにもおりませんでした。

蓑虫

古本屋の日記 2014年4月26日