象々の素敵な日記 出張買取

象々の素敵な日記

買取の本棚から〜

戦記 零戦 ティーガー戦車


漂泊者よ、なおも太陽を仰ぎ、祖国へー我等がその命よりも愛した祖国へ挨拶を送る者。

〜フランスのドイツ軍人墓地のエントランス・ゲートに掲げられた言葉〜

(ヴィットマン LSSAHのティーガー戦車長たち より)

 

激しい二日酔い。

買取った古本の中からぼちぼちと、読書。大阪、谷町、近所の方から本を買うのは、少し、緊張します。せこく、思われないように、買値を、考えます。

 

百田尚樹著「永遠の0」講談社文庫〜なによりも、生き残るために戦い続けるエース級零戦搭乗員の生の軌跡を、その孫にあたる姉弟が辿ってゆきます。太平洋戦史をおおまかに辿りながら物語が進行してゆくので、普段、あまり戦記など読まない人におすすめです。角張ったのは読みにくいですが、少しは知っておきたいですからね。戦史の記述や生き残った人々の口から語られる戦争や航空兵の姿が型通りすぎるきらいはありますが、600ページに届かんとする分厚い小説を一気に読ませる力があります。作者の百田尚樹氏は、なんと、大阪の人間にはなくてはならない「探偵ナイトスクープ」の構成を担当していた放送作家。西田敏行をボロボロ泣かせる腕前は、ここでも健在です。

 

パトリック・アグデ著(岡崎淳子訳)「ヴィットマン LSSAHの戦車長たち」大日本絵画〜こちらはガチガチの戦記。第二次大戦におけるもっとも優れた戦車指揮官と云われるミヒャエル・ヴィットマンの戦歴を中心に、LSSAH(ライプシュタンダルテSSアドルフ・ヒトラー)所属のティーガー中隊(後に101/501重戦車大隊)の詳細な戦闘記録。東部戦線、ハリコフ、クルクス〜アルデンヌの攻勢まで、と、書いて、何のことやら解りにくい文章になりつつあるのに気づきます。これを読めるのは、よほどの好き者です。ナチス云々は別にして、旧ドイツ軍の戦車に憧れた男子は多いと思います。特に、無敵の6号戦車。ティーガーⅠをプラモデルで完成させた時の感動は今でも忘れません。しかし残念なことに、S氏に借りた世界戦車ランキングのDVDでは、No.1の座を、ライバルのT-34(旧ソ連軍の戦車)に譲っています。兵器の性能や運用方法は、それを作った国の姿を如実に映し出していると思います。残念ながら、そのアジア的な、愛らしい姿をした、鉄の棺桶ー我が国の97式中戦車は、歩兵による銃剣突撃を唯一最高の戦法とした旧軍の思想を体現しています。開戦当初世界最強の戦闘機と云われた零戦も、航続距離の長さや高い旋回能力を得るために、機体は出来るだけ軽く作られ、敵の銃撃に対する装甲板、防弾燃料タンクなどは省かれていました。戦うことにその能力の全てを傾け、搭乗員の命を守ることは二の次だったのです。話が、この本からそれました。前に、さらっと飛ばし読みをしていて、何所かへ消えてしまった本なので、この機会に最後まで読もうと思うのですが、残念ながら、上巻だけです。

 

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出張買取 2011年5月19日