象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

失いそして見つける。

毎度の事ですが、忘れ物失いものが多いですな。昨日はえべっさんの笹を飲み屋に忘れ(今日厚生君に聞いたところお参りの帰りはあまり寄り道をしないほうがよいとか……)、今日はなんと明日の大阪古書組合新年互礼会で配ることになっているお年玉用の商品券数万円分を金券ショップで買って、ほんで象のマークのアーミーコートの内ポケットにしまったと思いきや、組合に帰って見るとそれがない、というか内ポケットと思ったのは裏地とコートの間のただの隙間ただの幻で、どうもそこからわたしの手の届かぬ虚空に舞い散ってしまったような、そんな感じで事務局で大騒ぎ、居合わせた数人が青い顔で一応来た道を辿り直してみた方がいいというので半泣きでチャリに乗ろうとしてなんかしらんふらーっともう一度事務局に戻り(動揺しとるんですな……ちっちゃい男です)コートのポケットやら裏地やらをいらい倒してなんや袖の中に生き別れたお札サイズの紙の束のようなものの感触に触れたような、……気がしただけでなく手を突っ込んでみるとありましたありました。新年早々やらかしたかと思って潔くあきらめようと思てましたがあったらなんやうれしいけど情けないような……。気いつけな。わしのそばから何んかが消え去ろうとしているような、いや、失われた何ものかが現れ出ようとしているような……。

 

その後古典会。少し売り少し買う。

帰り道。寒い。失ったと思うのも見つけたと思うのも間違いだと気づく。

もともと、なにも持ってはいないのさ……。はは。

なんちゅうたら、家でどつかれますわな。

古本屋の日記 2014年1月10日