象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

煎茶とフルカワ

山本竹龍斎の仙楳に、平井汲哉が、近藤尺天の歌、生田花朝女の三角柏の絵を彫った、のを、雨がえらく降るなあと思いながら眺めていると、フルカワから電話。良いもののようにも思えるし、ま、所詮は茶っ葉を急須に入れるためのもんじゃないかとも思う。けれど、手はこんでるよね。おごってくれると云うから、煎茶の道具を100円傘に持ち替えて、なじみの寿司屋へ。フルカワにも、よい箱書きがあれば、うまい具合にいくかもしれないね。売茶翁好みの襤褸人間、なんて思いながらまず、無言のまま、20分は呑む。酒がまわらないと、二人とも、うまく喋れない。刺身と、いきなり茶碗蒸し、寿司は、食わない。それから酒、酒。舌の動きが滑らかになると、お江についてと特攻隊についてとカール・マルクスについてとあと、段々陽気になってくるから、象々とフルカワの貧困についてと、世間はわかってないよねえと、やっぱり最高だねえ、僕(フルカワ)。はは。ここから先は一緒に呑まない人には教えない。再考の人を、深夜のタクシーに押し込んだことのない人にはね。

 

 

古本、古道具、古美術などの買取は、大阪の古書象々にご相談ください。

詳しくは古本の買取についてをご覧ください。お電話・フリーダイヤル0120-313-002古本買取のお問い合わせフォームにてご相談承ります。大阪、京都、奈良〜近畿一円、全国出張査定/買取いたします。

古本屋の日記 2011年5月27日