象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

鬱々としたウツボ、とつぶやく。

アルブレヒト・デューラーの有名な銅版画のように憂鬱である、と、頬杖をついて書きたいところでですが、実際のところは毛布にくるまり国会中継をぼんやり眺めて田中防衛大臣のモジモジした哀れな姿を可哀想に思う、と云った感じの、憂鬱。外に出たくない。いつまでも寒いのが悪い。国が悪い。あれこれ偉そうに喋る割りには小心な自分が、重い。だから、確か朝から古書研の会合があったはずなのだが、サボる。滅多に無い事だが、市場にも、行かない。今日は一日国会答弁を聞きながらウトウトと、自分であるような自分でないような一日を過ごす。悪い気の流れを、やり過ごす。すべての扉を閉じて、小さく静かに呼吸する。夕方、さすがに発送だけはしておこうとプチプチで本を包もうとしたのですが、プチプチが見当たらないのでもう使い切ってしまったかとしかたなく組合までプチプチを買いに行くもまだ市場の最中で事務方も忙しそうにしていてプチプチを下さいとは云いだせず仕方ないのですごすご家に帰ってきたら目の前にプチプチの巨大なロールを発見する。お、大きすぎて、気づかなかったのか?ほんとうは誰かに会いたかったのか?わたしから、なにかが溢れ出ているような気がするが、それがわたしのものであるのかどうか、わからない。
古本屋の日記 2012年3月26日