象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

昨日今日。

昨日のこと。

 

おばさんの命日なので、納骨してある冬の長谷寺へ、ちちははを連れてゆく。こもかむりの寒牡丹を横目に長い長い階段を本堂へ。同じ命日の身内を持つ複数のグループで、亡き人の為のお経を、国宝の十一面観音の間近であげてもらう。そのあと観音様の大きな有り難いおみ足を、心ゆくまでなでなでする。これは、一般の参拝者には許されない特典なのです。観音様、おばさんをよろしく。

 

四十を越えて、死者が身近になって来たので、段々と、死への恐怖が薄らいできているような気がする。想像される、死に伴う痛みへの恐怖をのぞけば、それはそれほど悪いことではないような気がするのは、なにかわたしが勘違いしているせいでしょうか?少なくとも、寂しくはないような気がするのですが。

 

父母に夕食と酒をたっぷり御馳走になって、電車で帰路につくも、途中で、今日はきっと`も兄`が京橋で呑んでいるに違いないと気づき、よせばいいのに電話する。その後は、途中から意識不明。今日は、一日、布団の中。

 

でしたが、夕方、パリから帰国した姉が美味しいワインとチーズをぶらさげてやってくる。軽く、一杯、呑む。楽し。こういう日々がつづくことの幸せに、ふと、不安を感じる。

古本屋の日記 2012年1月22日