象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

初市。

初市。市場の同人の皆さんが開札作業をしている横でお酒をのんでお酒を呑んでさらにお酒をさらに飲んでそれからわけのわからない話をべらべらと話し続けてほんとうにご迷惑をおかけ致しました。どうしてすぐに楽しくなってしまうのか?どうして、口が動き出したら止まらなくなるのか?いつも反省しながら、どうしてもまたやってしまうのは、それはもう、前世に問題があるとしか思えません。12世紀の半ばの、フランスとドイツの国境あたりにある深い森の奥の、あの陰鬱な修道院で過ごした長い無言の時間の反動が、今のわたしをお喋りにしているのです。真面目でかわいい少年修道士の、祈りに捧げた沈黙の深さのその奥に、これほどの饒舌が眠っていたとは!神を身じかに感じることの無くなった現代生活ではひたすら誰かに話し続けなくては自分を支えることはできないのです。

 

主よ!主よ!何ゆえわたしをお見捨てになったのですか!

古本屋の日記 2012年1月9日