象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

勉強しいや。

古典会の席で、ウトウト、居眠り。人の話す声が現か夢か判然としがたい。南船場の、最初の象々の店の前の通りが散歩道だと云う糖尿病の道具屋さんがいつもぼくの店に並んでいるガラクタを見ながら、ニイちゃん、勉強せなアカンでぇと云うてたなあ、そや、痩せた、あのおっさん、たまにウブ口引き上げてくるとひょっこり顔出して、三万円握らされてあらかたええとこ持っていかれてしまうあのおっさんの声が聞こえたような気がしてふと目をあけると、もう市場は終わっていてなんにもないだだっ広いテーブルの上に。
古本屋の日記 2011年10月28日