象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

ドーナツ哀歌

「ドーナツでもしょっぱく感じる事あんねんなあ」

 

ドーナツ牧場のはずれの草の上に座って、ドナドナ歌うよになくドーナツの群れをぼんやりと眺める。友達が、遠くの街のドーナツ工場で揚げた甘いドーナツは、ここでしばらく放牧されたあと、天然ものとして、馬車に積まれて出荷される。街には仕事があるからと出て行ったあいつは今頃どうしているだろうか?はねた油でやけどしたと手紙をもらったきり、なんの音沙汰もなくなってしまったけれど。……空が青い。出来損ないの、ウンコみたいなドーナツを少しだけ齧る。どなたか、彼の行方を知りませんか?

古本屋の日記 2011年9月6日