象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

サンカの本。。

唐突ですが…。

三角寛「サンカの社会」のかなりの部分が小説家の逞しい想像力による創作だとしても、そこに掲載されている写真が魅力的な事に変わりはありません。

(昭和40年朝日新聞社刊 サンカの社会より)

この写真も創作なのか、どうなのか??

その疑問を解くべくサンカ関係の本を大型書店で探してあれこれ立ち読み座り読みしているうちに、九月の第一日目が終わってしまいました。

三角サンカ学を批判する本を買おうと思っていたのですが結局選んだのは本線を少し外れた2冊。

礫川全次「異端の民俗学ー差別と境界をめぐって」

清水精一「サンカとともに大地に生きる」

いずれも河出書房刊。。

清水精一が描くサンカは三角寛によって広く知られるようになった「箕直しや川魚漁を生業とする漂白民」のことではなく、大正時代に阿倍野の密柑山を拠点に乞食していた集団のことで(礫川氏の解説による…)、写真のサンカとはあまり関係がないかもしれません。

 

古本屋の日記 2016年9月1日