象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

薬師丸ひろ子の探偵物語を口ずさみながら、台風の過ぎるのを待つ。

古書会館に昨日の市場の落札品を取りに行こうかと思いながら、雨の様子を窺う。

耳を澄まして、雨の音と人の歩く気配を、聞く。車の音は、勝手に聞こえてくる。

今日は、外に出るのはやめよう。買取の電話もなさそうだし、濡れるの、いやだし。

誰が置いたか、薬師丸ひろ子のLP。

回りもしないのに細くてあぶなっかしい声が聞こえてくる。

 

夢で叫んだように

唇は動くけれど

言葉は風になる

好きよ でもね たぶん

きっと

 

透明な水の底

硝子の欠片がひかる

だから気をつけてね

好きよ でもね たぶん

きっと

(作詞:松本隆 作曲:大滝詠一)

 

よい歌詞、よい曲、よい不安定な声、よい不安定な容姿(かわいいような、かわいくないような)、不思議な出来映え。なにか、新しい発見をしたような感じ(といってもハライソというバーで、何回も味わったかもしれませんが)。今日は、このまま、何もしないでおきましょうかね。

古本屋の日記 2011年7月19日