象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

隣の日本人。

隣の印度人

なにしてるのおおおーー。

(戸川純の歌)

 

谷町筋沿いのインド料理屋に行く。ナンとほうれん草のカレーとインドウイスキーのソーダ割り。ジャイサルメールからサム砂丘のあたりまでをフラフラしたあと再びニューデリーに戻った時の、隣の部屋で寝ていた日本人のことを思い出す。朝まで安物のベットの軋む音が聞こえて、一体何をしているのだろうかとこちらも一睡も出来ず、奇妙な想像と薄暗い部屋のくすんだ電気スタンドのあかりから滲み出てくる変な幻覚が渦をまき彼は人ではないし今は別の姿となってこの壁の向こうのベットの上で身体をくねらせているこの音は異界の音インドの夜はそのようなもので満ちあふれているのだと翌朝そのゲストハウスに居たたまれず慌ててベナレス行きの列車に乗って……。

 

なんて回想がほんとうであるかどうか定かではありませんが、インドではナンよりももちょっと安物のチャパティばかり食べていたなと思い……。

古本屋の日記 2013年9月1日