象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

五月晴れ。傷心。

夕暮れを過ぎ完全に夜になるまでの間の空の深い藍がとても美しく気持ちのよい一日でした。皆様も、五月晴れの休日をそれぞれに気持ちよくお過ごしになったことと思います。しかし、です、わたくしは今日の正午頃組合へ向かおうと安堂寺橋の短い急坂の手前の信号で立ち止まっておりますと松屋町の方からイカしたチャリで猛然と長堀通りを登ってくる若い兄ちゃんにハゲボケ邪魔やとハッとするくらい怒鳴られとても良い気分とは云いがたい一日を過ごしたのですございます。まあ、よく考えてみれば横断歩道の真ん中でぼんやり立ち尽くしていたわたしくしが悪いボケと邪魔はこちらも口の悪い大阪人ですからしかたないにしてもすれ違いの一瞬しかわたくしの顔など見ていないにもかかわらずバゲとはこれは一体どうしたことなのかと心に稲妻のごとき亀裂が入り一日鏡を見ながら一瞬にしてハゲかけているとわかるほどわたくしは禿げかけているのだろうかと思い悩んでくさくさし歩いてほ●行為禁止の銭湯まで行きザップリとお湯で心の疲れを流し入念にドライヤーで禿げかけの頭乾かし暖簾かき分け通天閣の下ハゲでもボケでもまあええかと新世界をぶらりぶらり。

古本屋の日記 2013年5月6日