七夕。
                                                            わたしは、自らの欠如を、何か別のもので補おうとは少しも思わなくなったので、ああなりたいだとか、こうなりたいだとか、あれがあればとか、これがなければなんて、そんなの、もう、なにも、願う事はない、なんてことはないけれど、願うよりも、今突っ立っている貧相な肉体と半欠けの鉱石のような心の滑稽を笑って、笹の葉さらさら、それをわたしの緑の旗にして、もっともっと願う自分を笑えるところへ進軍、進軍。                                                            
                
                
            
                                古本屋の日記                2012年7月7日
                            
        