象々の素敵な日記 古本屋の日記

象々の素敵な日記

今日は何曜日だったかね?

実印をなくしたので役所に変更の手続きをしにゆく。フルカワと少し話をする。倉庫代を、払う。ほかにも何かすることがありそうだが思い出せない。あとは、チャリで、あてもなく走る。

 

「ユゴー・アルノルド、人の関心に値しないこの無名人は、人類が原子爆弾を発明し、月面に足を踏みいれた今世紀末を生きたというが、いまやなにものでもなく、今後なんの痕跡も残すことはないだろう……」

「メリエムもまた、束の間の出現のあいだ、この悲しい惑星の表面上に、なんの痕跡も残しはしないつもり。けれど、いっておくわ、そのためには勇気と果敢さを越えるものをもって、今後の歳月と時間の中で凡庸な生を拒みつくし、無名であることを守りぬかなければならないのよ」

(マンディアルグ すべては消えゆく 中条省平訳 白水社uブックス)

 

「ウイ」と、

つぶやいてみる。

古本屋の日記 2012年6月1日